大川興業第25回本公演「業業業」


2000年12月20日(水) 愛知芸術劇場・小ホール


約1年4ヶ月ぶりの大川興業本公演です。「待ったよ〜〜〜〜。ようやくこの日がやって来た・・・」という気持ちと、「もうこの日がきちゃったのね」という両方の思いが交錯していました。ひときわ嬉しかったのは「加賀谷くんの復帰」でした。夏を少し過ぎたころには「本公演で復帰するのでは?」という半分願望の混じった噂も流れていましたが、興業からのお知らせもなく、本公演のチラシにも加賀谷くんの名前は載っていなくて「あぁ、やっぱりまだ無理なんだ・・・」とあきらめていました。しかし本公演の初日まであと1週間というある日、なんと興業から「ハウス加賀谷、本公演で復帰」というメールニュースが届いたのです。ほとんど期待していなかった出来事で本当に驚きました。完全に良くなったかどうかは分からないけれど、とりあえず復帰できるまでに戻ったということも嬉しかったし、今回の本公演に参加できるということもすごく嬉しかったです。私が観た前回、前々回の本公演の中で加賀谷くんが演じた役は物語のなかでかなり重要な位置にあった気がしていたから、今回の本公演にそれがないっていうことがある意味マイナス要因になるような気がしていたのでした。なにはともあれ、みんな揃って良かったなぁ、、、。













【ここから先は物語の内容に触れていくのでこれから観に行かれる方は読まないことをおすすめします。】>>>戻る













(((あらすじ)))
時代は2010年冬。遺伝子の研究・解読が進んだ時代。バーチャルゲームを模した「囲いこみ殺人」で11人を殺した東條ヒカル(江頭2:50)の双子の弟・アキラ(江頭)は「殺人者の兄と同じDNAを持つ」ため世間から「遺伝子差別」され続けてきた。バーチャルサイト「ホモチャンネル」でホモ男優として生計を立てていたが、ある日そのサイトにアクセスした悪意の第三者、反町(松本キック)たちに「こいつを追いこんで本物の犯罪者にしてしまえ」と目をつけられ、いやがらせされ始める。さらに兄を東條ヒカルに殺されたという男(ハウス加賀谷)につきまとわれ始めたり、地域住民からの差別もひどくなり次第に追いつめられていく。


オープニングのスライドシーンで加賀谷くんが出てきたのを見て思わず涙ぐみそうでした。キックさんがこぐ自転車の後ろに後ろ向きで乗っている姿がとてもいとおしかったです。(笑) そして本編では野村四兄弟で出てきたのを観て「おっ。」と思いました。「7ヶ月入院。20キロ太った」というのを聞き、その間の生活を思って「ああ、深刻だったんだなあ、、、」と改めて実感しました。今回は本公演に出られた、ということだけで十分すぎるのでそれ以上はなにも言いません。
私が今回観て驚いた点はとりあえず3つ。
まず1つめは江頭さんがすごくクールな役柄だったこと。やっぱり毎回キーパーソンなのには違いないんだけど、初っ端から殺人キャラだったせいでしょうか。黒づくめの衣装も今までにないかっこ良さでしたし。すべてを握った強者、周りに差別される弱者、そしてそのすべてを乗り越えた強さを身につけた人間と、ひとつの役の中で変わっていく姿には心の奥底を刺激されました。
そして2つめはキックさんの演技。加賀谷くんが休養していたこの10ヶ月余りの間に単独ライブやソロトークライブを行い、新人公演やふうりんかざん単独ライブの作・演出などを経験してきたキックさん。言葉では言い表しにくいんだけどすごく頼もしくなった気がします。ていうか、ただ単にクライマックスで主役の一人だったせい?(^_^; でも加賀谷くんの分までキックさんがしっかりカバーしたなあと思いました。
そして3つめはヒゲを剃った阿曽さんの顔。(笑) 最初ホントに誰かわからなくて、冒頭のバーチャルゲーム宝探しの時とか「なんか知らない人がいる〜。超新人??つるんとしてキレイな顔したひとだなあ。でもこんな場面に出てこられるもんなのかなあ、、、。」と思ってしまいました。途中のフラミンゴピザの所で「阿曽くん」って呼ばれてるのを聞いても「うっそ。・・・マジで??」と思っていました。エンディングのカーテンコールで出てきたのを見ていても「・・・信じられない・・・」と思っていました。確かに最初のバーチャルゲームのときも変なスカート姿だったけど。(笑) 阿曽さんてこんなに可愛かったんだなぁ。
ふうりんの二人はある意味とてもノーマルな役柄だったように思います。ホモチャンネルの男優(為谷)をノーマルと言うと少し語弊がありそうですが、内面的にはとてもシンプルだったし。寺田さん演ずる反町(キック)の先輩もいつもの寺ギャグが冴えてたし。(^_^; 為谷さんの野村四兄弟の長男役はクライマックス直前の「東條トゥルーマンショウ」のシーンで天使ような存在感(=救いの存在、希望・幸福の象徴と言う意味で)でしたが。
内容的には夏に行ったソロライブツアーを全部混ぜて、煮詰めて、こねあげ、更に育てたような内容だったと思います。遺伝子うんぬんのところは江頭さんのソロライブ「江頭の怪談」のレイプ殺人のネタの延長線上にあるようだし、総裁の「下丸子ヨシオ」は総裁のソロライブ「親愛なる総裁へ」での人気キャラだし。そういう意味では「あれ(ソロライブツアー)観ていて良かったな〜〜」と思いました。ただ音楽も同じのを使ってるのはイメージがかぶっちゃってイマイチだなと私は思いました。



オマケ。カーテンコールで新人、構成員、総裁が並んで頭を下げたあと、(確か)S・ワンダーの「Happy Birthday」が流れ出したと思ったら、本当に誕生日だったそうです。でも総裁も段取りを知らなかったようで「え?これホントに?誰?ホントにわかんないから真ん中出て来いよ」と言うと加賀谷くんとか為谷さんが出てくるマネをしてました。で、その後ろの方にそっと立っていたのが倉元さんでした。ほかの誰の誕生日より倉元さんの誕生日を祝えたのがすごく嬉しかったです。(笑) 超新人の長塚さんが火のついた太めのキャンドルが1本刺さっている直径15センチぐらいのケーキを持って出てきて、それを倉元さんが吹き消したんだけど、その消し方も特別に「フゥ〜〜」って吹いた感じじゃなくて、普段の呼吸と変わらないぐらいの息で消したのが倉元さんらしくて素敵でした。オシマイ。

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