大川興業ソロライブ3DAYS 松本キック 悲観的楽観論

2000年9月2日(土) 名演小劇場(名古屋・栄)



大川興業ソロライブツアー2日目。この日も蒸し暑い一日でした。土曜日だったのでライブだけでなく買い物でもしようかなと考えていたのですが前日の疲れが抜けず、結局余裕が無くなってライブにギリギリぐらいな時間になってしまいました。

*本文に入る前に*
松本キックさんの単独ライブ「悲観的楽観論」は今年('00年)4月に初演されています。前回のレポページ(←CLICK)も合わせて一読ください



菊蔵 みたび 前に勤めていたところから暇を出され、新しい奉公先へ向かう菊蔵。手にしているのは黒い風呂敷づつみと心の師、相田みつを先生の著書「にんげんだもの」と水から出しては生きられない「水中花」のみである。途中少年たちにからまれ金を脅し取られるが、菊蔵は新天地となる次の奉公先へと進んでいく。

4月の時は出獄してきたところという設定だったけど、今回は水島家(そごう社長宅?)からヒマをいただいた菊蔵さん。「旦那様の会社が国から金をもらい過ぎて、返せと言われてイヤだと断ったそうでございます」だそうです。(笑) 風呂敷包みと本の他にプラスチックの筒に入った水中花を持っていました。その花に向かって「のぶ子、、、」と話しかける菊蔵さん。のぶ子って誰〜〜〜?(笑)
途中「流行りのお調子者世代」にからまれ有り金1,283円を奪われてしまったけど、しまいには戦って菊蔵さんが勝利を収めていました。「菊蔵のキャラ変わってきてる・・。」と思いました。何だかぐっとくだけた感じでした。


VTR:オープニングタイトル オープニングタイトル

上のGIFアニメのようなタイトルロールのあと、菊蔵さんのスナップショットが数枚映し出されました。鳥居によりかかっている菊蔵、草むらの中にたたずむ菊蔵などなど。


菊蔵 新天地 愛用の寝袋で一夜を明かしたあと、新しい奉公先「藤原豆腐店」に向かった菊蔵。何とか採用され仕事を与えられるが・・・。

店に入った途端「哺乳類の死骸の臭いがする・・・」と、店の奥を覗き「見てはいけないものを見てしまった、、、。白いオケツ、、、老人の性交、、、」とつぶやく菊蔵さん。いきなりアダルトな展開です。手にしている水中花のことを聞かれ「のぶこです。いいえ、これのぶこです。これこそのぶこ、これのみのぶこ、The Only Oneです。・・・あ、メリケン魂を出してしまった」と答えたのがツボでした。(爆笑)
「菊蔵では固いので豆奴と呼んでください」といってから「そんなに連呼しないでください、変な気持ちになります」とまたまたおかしな雰囲気。(笑) 豆袋を運ぶように指示されたときには鶴の恩返しのように「働いている姿は見ないでください」と言って「服はこれ1着しかないから汗にならないように脱いでおこう」と黒のタートルセーターを脱ぐと下にまだ黒い長袖を着ていました。それを旦那様に見られて「裸を見ないでくださいっ、、。全身タイツだろうって?違いますよ、素肌ですよ」と服を持って逃げ回ると、「アハハ、ウフフ、つかまえてごらんなさい〜。(倒されて)あっ、、、初めての子犬ちゃんだから優しくしてね、、、」とカワイコちゃんな菊蔵。「どうしたの〜〜〜〜」って思っちゃいました。すごく面白かったんだけどね。
あと気になったのがクビになりそうになるところでイルカの曲をかけた後「イルカの『いつかつめたい雨が』でした。リクエストしてくれた天ちん、どうもありがとう」とラジオのDJ風に言ったのを聞いて「天ちんって〜〜〜!(笑)」と思いました。天ちんって全国区じゃないですよね?昔、子供の頃とか見るともなしに「天ちんの土曜サロン」とか見てたので「天ちん」
(あまちんです)っていう響くがすごく懐かしかったです。さすが東海三県出身だ、、、と思いました。


VTR:街角の勧誘員 街角で「イルカに学ぶ」ワークショップに勧誘するイルカ(シンガーソングライター)似の男。

前回とほぼ同じ内容だったけど、少し変わってた。わざわざ撮り直したのかな??勧誘している人以外の2,3人の通行人に「私あやしいですか?あやしいですか?あやしくないですよねぇ〜〜?」というシーンが新しかった気がします。それとも私が覚えてないだけで前回もあったかもしれない、と思う今日このごろ。


イルカになりたい イルカセラピー

これもほぼ前回と同じでした。「キムイル子、キムジョンイル子」のあとに「あなたも第三国人の仲間入りですよ。」てのがついてて「お、石原ネタ。」と思いました。


VTR:松本キック的 野次馬道 お魚ロボット(三菱重工:アニマトロニクス人工魚)の展示、白バイの先導で走り行く黒塗りの車。

これは前回と全く同じ内容のVTRでした。キックさんのつぶやき(ヤジ?)つきバージョンで。


菊蔵 その後 藤原豆腐店で働きだした次の日。旦那様が留守の間に豆ノートを頼りに店番をこなすが、店の金に手をつけてしまう・・・。

前回の公演では豆腐店に訪れるところと翌日の部分は繋がっていたんだけど、今回は分かれていました。店主はツイスター大会でなく「覆面座談会」に出かけているそうで、一体なんの座談会なんだか、、。(笑) 「豆腐を完売できなければ罰ゲーム」と、まるでASAYANのような藤原豆腐店。「朝のように赤いスイートピーを歌わされるのか、、、」と悩む菊蔵さんの言葉に「一体どんな状況で歌わされたんだろう。(笑)」と可笑しくなってしまった。菊蔵さんとご主人、かなり微妙にいい関係のようです。キックさんの赤いスイートピーは前に松本ハウスのラジオで聴いたことがあったので久々に思い出してお腹がよじれそうでした。
不意のお客さんに旦那様が残して行ってくれた「豆ノート」(首から下げる紐がついている2×3センチぐらいのノート)を頼りに接客するも「木綿豆腐」を「きめんどうふ」って読んじゃったり、「100点の豆腐です。何が100点かって?うまさ30点、○○(忘れた)30点、▲▲(これも忘れた)30点、鮮度15点。・・・5点はオマケです」というわけのわかんないセールストークをしたり、「100%無〜〜〜か」と語尾を濁してみたり・・・。(笑) これは「100%無許可」だそうで。結局お客さんを逃がしてしまった菊蔵さんなのでした。
公園で拾ってきた(足にハメてきた)キックボードでぐるぐるまわっているうちにのぶ子(水中花)をつぶしてしまって、何だか悲しくなっていました。見ているうちに愛着がわいちゃったんですよね。(笑)
終わりのナレーションでも最後に「夢はのぶ子を土に植えてあげること」と、まるでレオンのような菊蔵さんなのでした。



VTR:PEOPO MANIA ピーポの街頭キャンペーン。パーツにされてしまうピーポ。

これは前回と全く同じものでした。


電車で●▲※! 鉄道マニアの「松本テツミチ」。鉄道ファンのバックナンバーを求めて編集部に電話するが手に入れず、しょうがなくその日手に入れたゲーム「電車でGHQ!」で遊ぶことにするが、、、。

何のせいだかわかんないんだけど、キックさん、相当暑かったようでメガネがくもっていました。(笑) 大慌てするシーンの直後も「本当にパニックだよ、、、」とてんてこ舞いな様子でした。「ヨダレ出まくりだよ。吸わなきゃ脱水症状になっちゃう・・・」と言うせりふもとても可笑しかったです。座っている箱に「自由席」のプレートがぶら下がっていたり、それを途中で「自由席がいけないんだよ、こっちに変えよう」と言って「とき」の指定席プレートに変えたり小ネタが加わっていました。
前回はオチが日比谷線(東横)中目黒のネタでしたが今回は地下鉄がジェットコースターに切り替わる、という結末になっていました。絶叫マシンが苦手な私は映像だけで酔いそうでした、、、。



VTR:PEOPO MANIA VTR:「あの頃の僕は、、、解脱編」というタイトル。ニュースの森:オウムコンサート騒動記、上祐出所@広島

いかにも宗教に誘われそうな参加者、としてキックさんが映っているのがすごくおかしかったです。上祐出所のVTRは昨年の忘年会でも披露されていて「こんな年末の押し迫った忙しい時期によくこんなことを・・・」と感心したのを懐かしく思い出しました。


自殺プロデュースサイト「自殺自演」 他人の自殺方法を演出するサイト「自殺自演」を運営する青木ヶ原。自分で実際に首吊りの実験をしてみたりもする。が、あるとき、チャットで挑発され約束の場所にいくとそこでは「第一回三途の川横断ウルトラクイズ」が開催されていた。

これは前回とほとんど同じでした。細かい部分、自殺志願者の名前がハルシオンさんじゃなくて「うつ病のウツボさん」だったりとか、JRツインタワーズで首吊りという地元ネタが入っていたりしました。あとはライバルHPのタイトルが「電車にGO!」以外に「マッキントッシュのリストカット(マッキントッシュのキットカット)」「ハ・ハ・ハルシオン大魔王」「ひとりでできないもん(集団自殺のHP:NHK「ひとりでできるもん!」から)」が加わっていました。


VTR:エンドロール 公演名タイトル、スタッフの名前など。

スタッフの名前とかにも「マツモトキック」ってルビがふってあったり、それが「マツモトキリン」になってたり「マツモトサリン」になってたり、最後までキックさんてば、とか思っていたらアンディ・フグとの2ショット写真が出て、キックさん直筆の追悼メッセージが出ました。ああ、キックさんも闘う人だったな、、、と思い、その心の痛みを思いせつなくなりました。


「悲観的楽観論」は今年の4月に2回観ていたので今回はドキドキワクワクという感じは持っていませんでした。
でも!始まってみてビックリしました。確かに同じネタなんだけど細かい部分の違いや、練りなおした部分がいっぱいあって新しいネタを観るような新鮮な気持ちで観ることが出来ました。
4月に観たときはステージに一人で立っているキックさんに対しての違和感が結構先に立ってしまった部分が大きかったけれど、あれから半年近く経って、キックさんが一人でやることに慣れたのか、観る側が慣れたのかわからないけど、今回はそういう違和感はほとんど感じませんでした。つっこみの部分とボケの部分をうまく使い分けてるなあって思います。すごくよかったです。

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