■大阪公演5日目(7月31日)夜の部 近鉄小劇場にて

サバイバーパンク
■作・演出/大川 豊 ■出演/大川 豊、寺田体育の日、江頭2:50
フランキー為谷、松本キック、ハウス加賀谷、三平×2
藤井モウ、バンビ高橋、倉元幸二、阿曽山大噴火、釜津田 他


大川興業 第24回本公演「サバイバーパンク」。東京で最終日を観たんだけど、今回は大阪に行ってきました。まさか自分が東名阪ハシゴすることになろうとは一年前には想像もしませんでした。

◎あらすじ◎
白の作業着姿の男5人が何者かに拉致され監禁されている。インディーズのバンドでヴォーカルをやっている「自称カリスマ」(寺田体育の日)、荒廃した教育現場に苛立ちを覚える中学校教師(江頭2:50)、栃木の米作農業従事者(フランキー為谷)、エセ推理小説か(松本キック)、5人の人格を持てあます男(ハウス加賀谷)。緊迫した状況下で追いつめられていく5人の行きつく先は・・・。

大阪での本公演は最終日の回と「サバイバートーク」を観ようと思って来たんだけど、前日(30日)にドミンゴスのライブがあって既に関西入りしていたので急遽31日の公演も観る事にしました。2時からの回をみようと思っていたんだけど前日思わぬ夜遊びをしてしまい「うーーーん、これは絶対無理だ・・・。行ったら倒れてしまう・・・」と思い7時からの回にすることにしました。
開演1時間前に行くとちょうど当日券の販売開始時間でした。立ち見を覚悟して行ったんだけど、空席の券を販売していたので普通に座席に座ってみられることになり安心しました。席はK列だったから11列目、ステージに向かって左サイドでした。前回も左側だったからちょっと残念だったけど座ってみると思ったより見やすい感じだったのでまぁOKでしょう。

東京公演と違ってだいぶストーリーが整理されていて、会話も分りやすい感じになっていました。特に加賀谷くん@5重人格が暗闇の中でどの人格が表にでるかで口論するシーン。観るのが2度目ということを差し引いてもだいぶ分かり易くなっていて「なるほど、こういう内容のシーンだったのか」と思いました。
それから、チャットのシーンの前の三平さんが一人でいろんなページを見ているシーン。ここで東芝クレーム事件HPの話が加わっていました。こういう風に面白いと思った事件、出来事に敏感な所がたまらないですね。
その点で「うわーーー!」って思ったのがANAハイジャック事件まで既に登場した事でした。先日元パイロットのお父さんを持つ友人とこの事件について「(心が)痛いね・・・」と話したりしていたので、生々しすぎてちょっと笑い飛ばせませんでした・・・。

今回何よりも驚いたのはラストシーンでした。日によって内容が変わるような事を聞いていたので「どうなってるんだろうなぁ?」と思いながら観ていましたが、アドリブを除けば東京公演最終日とほとんど同じでした。ラスト、十戒のごとく壁が割れて、光の射す方へ五人が飛び出して行き、「なんだ、ほとんど変わってなかったなぁ」と思っていたその時。舞台袖に再び江頭さんが登場し・・・。あまりにも強烈なシーンでどうコメントしたらいいものか、と思うのですが・・・。でも「ああ、これが現実かもしれない」と思いました。「神になったぞーーー!」と星の首を高々と掲げた加賀谷くんは横山だったのか、石原だったのか・・・もしかしたら戸川君だったのかもしれない。

幕がおりて、友人と「ううううーーーんエラいことになってたねぇ・・・」と会場を後にしようと後部出口に向かったとき、客席最後列の出口のそばの席にずらっと生首(もちろんマネキン)が並んでいました。最初「うわっ、何だあれ!」とぎょっとしたのですがよく見たら5つあって加賀谷くんのライフマスク(クローン総裁と同じようなやつ)でした。ひとつだけカツラがついていて、「ああ、五人がココにいるんだな」と気付きました。私の頭の中で、物言わぬ5人の口から5つの人格の物語が広がっていくようで印象的な光景でした。いいもの観たなあ。

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